視線の権利

復興?

派遣入社したデザイン会社で、社内でひとり。遅いお昼ご飯。


私は癖で気合いを入れてしまうお弁当を食べていた。

みんなは外回りか外食。

食べてもらえなかったお弁当や食事。
マサシが留年してトオルと離ればなれになったら、半年で


終わった。


「あ! ケイナちゃんのお弁当すごっ!」
すかさずだし巻きたまごをつまんで口に放り込んだのは、


アキノだった。


「アキノの方が料理上手いでしょ?」

「アタシ、甘いたまご焼きだーい好き!」

答えになっていない。

でもマサシも去った私にはどの建物も廃墟だったのに、


アキノだけがその時、崩れた城にそぐわないドレスを来た


お姫様にみえた。


「ケイナちゃん、来週ゎあ、合コンだからね!」


姫、それはトラウマです。
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