ほっとちょこれーと *【完】

at the end of summer


「じゃあ、引き継ぎやるぞ」



県大会本戦

颯斗も万全じゃあなかったし、全国には届かなかったけど


我が校始まって以来初となるベスト4

3位



「来年こそ全国行ったろじゃん」


って藍田先生は今から張り切ってる。

気が早い


こうして

あたしたち3年生の暑い夏が終わった。

終わった………と思ったら



「せっかくだしさ、花火大会みんなで行こーよ」


なんて盛り上げ隊長 誉が言うから

夏の終わりにもう一波乱あるな。



てか

せっかくだから的言い回し、なぜ?

あんたが彼女いないからでしょ…哀れ




「マネは浴衣強制だからなぁ」

「やだよ」


絶対イヤ

暑いもん

歩きにくいし 嫌



「あたしは着ていこうかな…」


麻友ちゃんが言う


「クロ どう思う?」

「え?あぁ…着ればいいじゃん」


「灯璃先輩も浴衣着てぇや!!」

「は?タケ黙れだし。あたしはパス」


「ええやんかぁ…」

「そういう意味じゃなくて、彼氏と行くから」

「………。」



しょげる勇心君

ドンマイ

ちらっと勇心君があたしをみる。

やな予感


「……。」

「だめだよ武宮。先輩は俺のだから」



< 102 / 300 >

この作品をシェア

pagetop