恋愛メロディー
私は部屋に入って泣いた。

たくさん泣いてもどんどん溢れてくる涙。


離婚した当初は、どうして離婚したの?とか、寂しいとしか考えてなかった。

でも、近藤と出会って好きな気持ちがどんなものなのか、よくわかった。だから、何で離婚したのか、ますますわからない。


好きだったら、離れたくないって思うはずなのに…。


私の大好きなメロディがケータイから流れる。
着信音だ。

誰だろう

【里菜】
里菜かぁ~話す気分じゃないな。
出ないと駄目だよね。なるべく明るい声で電話に出た。


「もしもし。」

「もしもし。私だけど。話し聞いて?」

珍しいなぁ。里菜がこんなに悩んでる様な声。

「どうしたの?」

「康介が告白されたとこ見ちゃって。」

はぁ~。なんでこんなこと、私に言うかなぁ。里菜とは、康介くんと付き合いだしてから、話しずらくなった。会えば康介くんの事ばかりで、私の話しなんて聞いてくれない。


里菜と私の間には壁が出来ていた。

「大丈夫だよ。里菜の事本気で好きなんだろうし、きっと康介くんは里菜一筋だと思うよ。」


「そうだよね。杏里に話したら楽になった。ありがとう。また、明日ね。」


「うん。バイバイ。」

里菜は別の世界に居る人の存在になってしまった。

私の事ちゃんと親友って想ってくれてないのかもしれない。


私が、勝手に思ってるだけかも。


はぁ~嫌な事ばかりだ。
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