love you

「ただいま-」

夜になって、お父さんがいつものように帰ってきた。

今まで、お父さんが帰ってくるのがこんなに怖かったコトゎ一度もなかっただろう。

そして、いつものようにお父さんに「おかえり。」

お母さんゎ食卓にご飯を並べていく。

それから、また、いつものように家族四人皆で食卓を囲む。

でも、この後私達家族にゎいつもと違うコトが待ち受けている。

皆が食べ終わり、お母さんゎ重い口を開いた。

「美咲、部屋に戻りなさい」

「え?お姉ちゃんは?」

「これから大事なお話をするのよ」

「わかった-」

美咲ゎ嫌な顔をしながらリビングを出て行った。

この時、美咲になれたらどんなにいいことかって思った。

でも、おなかに赤ちゃんがいるのゎ美咲じゃない。私なのよ。


「お父さん・・・大事な話をこれからするから、

落ち着いてきいて下さい。

一度しか言わないからよーく聞いて。

まなみ、自分の口でいいなさい」

お母さんゎ真剣なまなざしで私を見つめた。

「私・・・・・・

・・・妊娠したの」

その言葉を言い終えた瞬間、我慢してた何かが崩れ、

私の瞳からゎ絶え間なく大粒の涙が流れおちる。

お父さんの顔が見れなかった。

でも、お父さんゎ私にただ一言だけ言った。

「産む勇気はあるのか」と。

お母さんゎ最初、私には何も言わず、「おろす手術はどうすれば受けられるんですか。」といった。

でも、お父さんゎ違った。


なにも言ってないのに最初から私の心の中を見通してるようだった。

さすがにその言葉にゎお母さんもビックリしていたようだった。


「うん、私、この子を産みたい」

「わかった。お前の好きにすればいい」

そういってお父さんはリビングを出て行った。

お父さんの言葉ゎ何よりも心に深くしみた。

なんて良いお父さんを持ったんだろう。

私が遅く帰って怒鳴られたときも、

あの時は憎かった。でも、今思えば愛情だったんだね。

私を愛してくれているんだね。

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