ドライヴ~飴色の写真~
通行禁止と例外
   〈1〉

 目の前にいる汽輪くんは、体が真っ赤に染まっていた。

 夕陽にじっと照らされて…いや、あの、頭から流れているのは…血?

 汽輪くんは、意識を失っているようで、私と同じ目線で倒れていた。


 彼は、もう、目を覚まさないんだろうか。


 ぐっと腕に力を入れたが、後ろで縄か何かで拘束されているらしく、動かすことが出来ない。


 私は、必死で顔を上げる。

 逆光でよく見えない。


 でも、間違いないんだ。




「全部、あなたがやったの?……十雨くん」




 彼は、にやっと笑ったようだった。
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