陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜
「おい…玲子に娘はいたのか?」

小十郎がボソッと佐助に聞いた。

「なに…急に」

怪訝そうな顔で佐助が聞くと、小十郎はふっと笑って首を振った。

「いや、なんでもない。忘れてくれ」

小十郎はそういうと、くるりと踵を返した。

「あ、ちょっと。旦那のところにいる客人、なんて名なんだい?」

佐助に聞かれて、小十郎の足が止まる。

「…聞いてどうする?」

言われて佐助はにやっと笑った。

「いんや?ただ、気になっただけさ」

言われて小十郎は小さく息をつき、そのまま部屋へと向かって歩き出した。

「ただの客人だ。気にするな」

「…あっそ」

小十郎の後姿を見送り、佐助もそのままその場から姿を消した。



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