お前の将来は俺のモノ。
≪章1:入学式≫
「行ってきます、お母さん!!」



私の名前は野口朱里(のぐち あかり)。



今日から華の高校生になるんだ。



私がこれから三年間通う学校は、制服が可愛くて、



有名校で、美女美男が揃う学校って言われてる。



あっ、私は可愛くないけどね?



「朱里!一ヶ月に一回位は家に顔出すのよ!」



そうそう。言い忘れてたけど、学校は寮制。



心配性のお母さんはこの日までに何回も私に言ってきた。



『必ず一ヶ月に一回は家に帰ってくるように』と。



「分かってるよ、お母さん! そんなに心配しなくても大丈夫だから!
じゃあ、行ってきます!!」



私はお母さんにハグをし、学校へ向かった。



なんで私のお母さんがそんなに心配性かって?



私はお父さんがいない。



つまりお母さんはシングルマザーってやつ。



詳しい事は知らないし、聞かない。



お母さんはいつもどんな時でも支えてくれた。



だから高校は寮制度の所を選んだ。



心配しないでも、私は立派に生きれる。



ってお母さんに伝えたかったんだ。

< 1 / 17 >

この作品をシェア

pagetop