ペットだなんて、言わないで
第五章 それぞれの気持ち

 それ以来、なんだかハルに対してギクシャクしてしまうようになった。


 相変わらず抱っこをせがむが、俺は拒否する。


 人間の思いっていうのが、ハルにはまだ分からないんだと思う。


 凄い気を遣っているのをアイツは何も分かっていないんだ。


「ねぇ~?」


「もう一人で入れるだろ」


 最初は……そう、ハルが人間になって数日間は一緒に風呂に入っていた。


 最初に頭を洗うとか、体はこれを使う、とか。


 もちろんなるべく見ないようにした。



 ――マジで頑張ったと思う。


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