貴様!何様?会長様!?
4:ネコの飼い主は誰だ
(( 零*side ))
「………」
目の前にある、水玉模様の折りたたみ傘。
本日は快晴。
5月の爽やかな風が吹く、文句なしの天候。
なのに俺は、誰がどう見ても女物の傘なんか持ってる。
ただ勘違いしないでもらいたのが、別にこれは俺のじゃない。
俺が使う訳でもない。
「あれ、えらい可愛らしいの持ってるなー?零、使うのか?」
“―――ピクッ”
「…あぁ?(怒)」
「…訳ないよなぁ…あはは(ちょ、なんでこんな機嫌悪いんだよ?!)」
俺のピリピリした空気に気づいた克也は、慌ててその傘を置いた。
「俺が、んな傘使っててドン引きしねー奴がいんのかよ(怒)」
「い、いない…かな~?(お、お願いっ誰か来てくれ~)」