君を想うと~triangle love~

②諦められないんだ。

後に残された私たちは。

なんとなく気まずいまま見つめあう。





「「あのっ。」」





耐えきれずに話かけたのはお互い同じ。





「「あ、お先にどうぞ。」」




思わず譲ったタイミングも動作も全く同じ。





「「ぶっ。」」






あまりにシンクロしすぎて2人で顔を見合わせて笑う。





「じゃー、行くか。」

「うんっ!!」






しゅーちゃんが呆れたように優しく笑うから。
私までほっこり温かな気持ちになる。




ねぇ、しゅーちゃん。

ダメだ、やっぱり私しゅーちゃんのことが忘れられないみたい。



肩の隣に感じるしゅーちゃんの体温。

あの頃みたいにギュッて手を繋いで欲しい。

腕を…絡ませてみたい。
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