暖かな光が降りそそぐ穏やかな春の日――――


木々の木漏れ日が差す森の奥で、鳥のさえずりを聞きながらいそいそと動く影が一つ。


腰まであるプラチナブロンドの髪を揺らし、かれこれ数時間は森の中を歩いている。





「今日はこれくらいで良いかしら」


ふぅ…とため息をつきながら覗き込んだのは左腕に抱えられた小さな籠。

籠には森で集めた木の実や野苺がぎっしりと詰め込まれていた。






「森の中を散歩するのは楽しいけど、毎度の事ながら食料を集めるのは骨が折れるわ」


既に枝や葉で擦り傷だらけとなった手の甲で額の汗を拭う。

これもみんなのためと思えばそんなことも言っていられないのだけど。

既に森に入って数時間も経っていたため、ずっしりと重い籠を抱えた腕は限界を訴えていた。

母譲りの鮮やかなエメラルドグリーンの瞳もさぞくすんで見えることだろう。