死を塗り替える者
メイドメイド冥土
「血刃一掃。」
パアン!と小気味良い音を立てながら冥府の怪鳥が破裂する。
体内の血管という血管を内部から全て破裂させる技。

「…調子は悪くないですね。」

自分の握力を確かめるように何度も手を握っては開く。
(…さて、0時まで後20分ですね…ディアボロ様はちゃんと寝ていらっしゃるでしょうか。)

先程殺した、嘴がドリルのように鋭く螺旋状になった怪鳥を運ぶ。

服が血にまみれたけど洗えば良いんです洗えば。





「さて。」
「…」
「何で起きているんですか?」
「いや、昨日結構血吸われたから今日は早起きしようと…」
「チッ」

全く素直じゃない。
正直に「リーズに血を吸われると気持ち良いです」と言えば良いのです。
そもそもこの家系は皆そうです。28億年前から全く変わらない。
そんな欲に疎い主を持つと私が苦労します。心労で倒れてしまうかもしれません。
そんなのは理不尽です。いっそコイツが気絶すれば良いのです。

「頭パーン」
「!?」



チッ。何の突っ込みも有りませんか。夢も無ければノリも悪いですね。

(…今日は何だかリーズの調子がおかしいな)
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