闇の花~2人の殺し屋~


そう言うと山由利の顔が歪んだ。



「あんた何者よ!」


山由利は叫ぶ。




「私の名はヒース。仕事であなたに終わりを告げに来ました」



「終わりですってっ!」



山由利は身構えたがもう遅い。


すでに罠は張っている。





「では、さようなら」


私は罠を引いた。




   ・・・
一瞬、なにかが空気を切る音が聞こえた。




その瞬間、山由利の体は血まみれになって動かなくなった。


ただ真っ赤な色の液体が流れ出している。





「任務完了」





“・・・・ピッ”


―『ヒース』



「終わりました」



―『お疲れ。こっちに来れるか?』



「了解」



そう言って来た道を戻った。


















私はヒース。







光の下には咲かない闇の花。







今宵も血の色の…



暗闇の中で咲き続ける---










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