修学旅行★幼なじみと甘いキス
「……」


それを見たわたしは、少しして自分も指定の席に座る。



隣では
配られた資料を、頬杖をついて見ている翔。



しばらくその姿をぼんやり見つめていたあと

わたしも渡されたプリントに目を移した。



“修旅の委員、お前やれよ”



…翔…。

今日のミーティング、絶対来ないと思ってた。



翔がとつぜん委員をやるって言い出したのも

全部わたしへの当てつけで、本心じゃないって

そう思ってたけど。



…考え過ぎなのかな…。




「では、始めましょうか」



そんな思いを抱えながらも


全員が決められた席に座ると

さっそく修学旅行についての説明が始められた。



そこで最初に聞かされたことは


修学旅行当日はもちろんのこと


その日が来るまでの一ヶ月間は
こうしてまたクラスごとの実行委員同士が集まり


当日までに各クラス内で決めることや話し合うことなど


わたしたち委員がやらなくてはいけない仕事内容のミーティングは、度々あるということだった。
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