パパはアイドル♪ ~奈桜クンの憂鬱~
第6章 オレンジが溶け出す朝



―告白へと―


一睡も出来ず、奈桜は目覚めた。
ベランダに出ると朝の空気はやけに爽やかで、吸い込むと体中の血が新しくなって駆け巡るような気がする。


「いよいよだな」


ビルの群れを感慨深げに見つめ、深呼吸した。
テキパキと身支度を整え、サッサとマンションを出る。
いつものように待っていたファンの子たちにカッコ良く手を振り、マネージャーの車に乗り込む。


全てがいつも通り。


奈桜の気持ち以外…


「石田さん、オレ、次のドラマ決まってたよね?」


いつもは車に乗るなり寝ている奈桜がマネージャーの石田に話し掛けた。
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