誘惑プリンセス【BL】

├来客1

 昼時の混雑が収まったコンビニには、不思議な静けさが漂っている。

 そろそろ先輩が来る頃かな、なんて思いながらあくびを噛み殺した時。

 客の来店を知らせるチャイムが鳴った。


「いらっしゃいませ」


 白い脚を惜しげもなくさらした女の子が、真っ直ぐレジに向かって歩いてくる。

 さらさらの金髪に大きなサングラス。

 ブランドモノのバックを片手に、カツカツとヒール特有の音を響かせていた。

 煙草でも買うんだろうか、と思いレジに近寄ると、俺をじっと見詰めた彼女は徐にサングラスを外した。
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