幕末〓冷血の鬼

清河暗殺計画

「歳、遅いぞ。どうした?」


「ちょっとな…。それより始めよう」


俺がそう言うと空気がピンッと張り詰めた。


「清河 八郎の事についてだ。清河は、尊王攘夷という当節の常識論でたくみに問題をすりかえているが、これは大公儀の信頼に対する、武士としての裏切り行為だ。」


「土方。つまり清河を裏切りと言うことで、“暗殺”て事かな?」


「ああ。」


「そうか。存分に暴れられそうだな。」


芹沢はそう言うと口の端を上げ笑った。


「芹沢さん、これは“暗殺”だ。殺した事がばれたら俺らの密盟による新党の結成が難しくなる。」
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