雪情
最終章 田崎と白井
【雪情ー1】


全身の真っ白な容姿……


2m以上の巨体……




そして、
全員が感じる

この重圧な
プレッシャーのような
悪寒……






大久保の目の前に、
伝説の雪男が
見下ろしていた。






「ば、化け物めーーー!!!!!!!!」





ドン!!






大久保の撃った弾は、
見事
雪男の胸元に当たった。






しかし、
血は出たものの

雪男はその場に
倒れはしなかった。





「グオオオオオ!!」






低い唸りを上げて、
雪男は
銃に弾を込めようと
している
大久保目掛けて
腕を振り下ろした。





ボキ!!







鈍い音を響かせながらも

大久保は家の奥に
吹っ飛んで行った。






それを見た白井は
目をひんむり返した。






「な…!!」







驚くのも無理はない。


70キロ近くある
大久保が、

宙に浮いたのだから。






普通では
考えられない光景を
目の当たりにして、

もはや声さえも出ない。






ふと奥に吹っ飛ばされた
大久保を見ると、

首がダランとして
ピクリとも動かなかった





大久保はさきの一撃で、
既に息絶えていたのだ。





「これが……

お前さんの村の
語り継がれる
伝説の雪男だよ。

よく見てみい」





田崎が言い、
白井は雪男に目を向けた





すると立っていた雪男が
両手を地に付き、

4つ足になった。





「こ……これは…?」





よく見ると、
雪男は
人間ではない事が
分かった。





熊………?





白井の思う通り、
それは熊であった





しかし、
熊にしては毛が白い。





まさか、
こんなとこに
北極熊がいるわけでも
あるまいに
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