雪情
【捜索ー2】


「どっちにしろ
外に出たのは
かわりねーんだろ?

なら俺は探しに行くぜ」




と小川は外に出る
用意した。




「ワシも
小川と一緒に行こう。

大久保は
ここで刑事さん達と
一緒に待っていてくれ。

もしかしたら
川上が帰って来るかも
しれんしな」




と荻原も
用意をし始めた。




「分かりました。

くれぐれも
気をつけてください」




大久保がそう言うと
小川は外に出て、
荻原も後に続いて
出て行った。




残されたのは
田崎・白井・大久保の
三人。


ただひたすら
待つしかなさそうだ。




「やれやれ、
大変なことになって
しまいましたな」




「そうですね、
刑事さん達に
迷惑ばかりかけて
申し訳ないです」




「いやいやそんな。

早く見つかると
いいですな」




山の中で、
しかも
吹雪いているとなると
心配も募る。




特に、
小川にとっては
その何倍も心配になって
いるだろう。




「荻さん達も何もなく
無事に戻ってくれば
良いのですが…」




確かに男二人でも
この吹雪は危険である。




「そうですな。

…それはそうと
川上さんは
どんな性格の人です
かな?

まだワシ達は
会ったばかりで、
少ししか性格が掴めて
いませんから、

大久保さんの知る限り
教えてくれませんかね?」




「性格ですか?」




と大久保は聞き返す。




「川上さんの性格上
何か手がかりが
思いつくかも知れません
からね」




「ああ、
なるほどそういうこと
でしたか。

性格ですか……」




「どんな些細なことでも
構いませんぞ」




「う~ん……」


と大久保は悩んだ
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