クルースニク
第二章
俺は3日前に殺した女の血をグラスに入れ、先程首を絞めて殺した横田美帆を眺めながら、酒を呑む様にチビチビと血を飲んでいる。

こんな事をするようになったのは3年前、突然おとずれた。



あの日は酷く雨の降る、嵐の様な晩だった。

自室で1人、映画を観ていた。

それは当時流行っていた、何人もの女の血を吸って生きる不老不死の吸血鬼映画。

俺はその映画に雷を打たれた様な衝撃を受けた。

何故血を飲んで生きて行けるのか、、、。

何故女の血なのか、、、。

女の血は美味いのか、、、。

、、、調べてみたくなった。

その日、自室にメイドを呼んで横田美帆同様、絞め殺した。

実はその頃から地下室は存在していた。

殺したメイドを地下室へ運び、中央に置いてある鉄板の上に仰向けに寝かせた。

そしてメイドの細い右手首にナイフで小さな切込みを入れ、ストローを差し込んだ。

グチャグチャと音を立てて中へ入っていったのを覚えている。

白かったストローは真っ赤に染まり、先から血がどくどくと流れ出て来た。

流れ出て来る血を、水を入れるタンクに溜めた。
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