女王様!!~scarlet~
小さな女王
「さてと、こんなもんでしょ。」
女は鏡に映る自分を見て言った。
「じゃ、さようなら」
女はベランダに出る。
そして、女は手すりの上へ乗っては立つ。
彼女の立場を知る者ならばすぐに「はしたない」等と言って下ろそうとするだろうが、今居るのは彼女だけだった。
「さようなら─私の国」
それ以来、彼女をこの国で見た者はいない。