いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]

怪しい雲行き

その日の放課後。


またもや目立ってしまった…。

教室ではしばらく平穏だったのにな…。また注目されちゃうよ…。


はぁー…と、とぼとぼ廊下を歩きながら帰っていると、「原田さん!」と呼び止める声が聞こえてきた。


その声に振り向くと、そこにはクラスの女子数人が立っている。

高校2年になりたての時、友達になりかけてた子たちだ。

今となっては挨拶程度で、話すこともあまりないけど…。

どうしたんだろう…?


「何?」

首をかしげながら問うと、その子たちは控えめな感じで近付いて来た。


「ねぇ、原田さん。あの…久世君のことなんだけど…」

「久世君のこと?」

何だろ…?

久世君が何かやらかしたのだろうかとヒヤリとする。
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