いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]
そんな偏見を持ちながら久世玲人を凝視していると、運悪く、バチッと目が合ってしまった。

しまった…!!
何か言われたらどうしよう…!!

ビクッと体を構えたけど、久世玲人は何の反応も見せず、その視線はスッと外された。



「おーい、久世!初日から遅刻するな」

「はいはい」


担任の注意を適当に流し、久世玲人はみんなの視線を浴びながら自分の席に着いていた。


よ、よかった…。ここで何も言われなくて…。



とりあえずホッとし、今後はとにかく目を合わせないように終始うつむくよう心がけた。



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