いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]
教室に戻り、久世君早く学校に来ないかな…と考えていると、「原田さん、ちょっと…」と遠慮がちな声で話し掛けられた。

「佐山君…」

この事態のせいで、きっと佐山君にも誤解されたままだろう。


「原田さん大丈夫?あんなことがあって、大変そうっていうか…」

心配そうな表情で聞いてくる佐山君に、胸がジーンとなる。


こんなことになっても心配してくれるなんて!!やっぱり佐山君って優しい…。


佐山君にはこれ以上心配をかけたくなくて、「うん、大丈夫…」と無理やり笑顔を作って返すと、佐山君は少し真剣な顔つきになった。


「あのさ、聞いてもいい?……久世と付き合ってるって本当なのか?」


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