べいびー☆ぱにっく

先輩




――◆◇―





「くっそぉ、結局こーなっちまうのかよ。」


合宿へ向かうバスの中、俺は何度目か知らないため息をつく


「お前、なんだかんだで永崎には弱いよな。」



「………うっせ。」



「あきゃぁぁああ☆」

後ろから美夢の興奮した声が聞こえる



俺はくるっと振り返り、後ろの席に座るひかると愛弓に目を向けた


「美夢はゴキゲンだな。」


ひかるが美夢の足をぷらぷらさせながら、うんっ。と言った



「遠出は初めてだもんねー♪嬉しいよねっ、みーゆちゃん☆」

「本当っ、美夢ちゃんカワイイ食べちゃいたい。」



―こらこら…

「愛弓、てめぇ何言っんだよ。」



愛弓はニヤリッと笑って俺を見た



「はいはーい。パパさん、やきもち妬かないのー♪」

「だ、れ、が!!パパじゃいっ!」



「ひかるー、ポッキー食べよ。ポッキー」



…無視ですか。





そのとき、後ろからぬうっと腕がのびてくる


「あっ、あたしのポッキー!」



そして愛弓のポッキーが1本奪われる





「国谷先輩っ、なにするんですかっ?もーっ」





振り返ると、そこにはポーカーフェイスの国谷先輩がいた










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