爽やか王子と内気少女



放課後と言う事で、図書室は夕焼けに染まっていた。


日頃図書室を利用する人も少なく、当番である私以外は誰もいない。


静かな図書室には、グラウンドからの運動部の声が、窓を通して響いていた。





貸し借りをする人もいなければ、やる事も無いのでカウンターの椅子に座り本を読む。



いつもは弥生ちゃんも一緒だから、話をしたり二人で本を読んでるんだけど、

弥生ちゃんはまだ職員室から帰って来てない。










「ガラガラ」と音を立ててドアが開く音がして、「弥生ちゃんかな?」とドアに目を向ければ、

思いもよらない人物に目を見開いた。









「あれ?新垣。今日うちのクラスが当番?」












「なっ永井君…!」

< 22 / 130 >

この作品をシェア

pagetop