爽やか王子と内気少女
俺を見て…他の奴なんて見ないで…
その声を俺に一番に聞かせて…
田中にも嫉妬した。田中ばかり新垣と話せてずるい。
バスケのゲームの時も、田中が羨ましかった。
だから二人になった時、つい要求してしまった。
でも、新垣が心から俺に応援の言葉をくれたから、俺だけに言った特別な言葉だと思うくらい大きく感じた。
自分なりにアピールしようと思ったんだ。
でもさ、新垣は周りの人の事ばかりで、俺の気持ちを知ってはくれないようだ。
「梨華ちゃんも…」
違うよ…新垣…
俺は新垣の事だけ…新垣の気持ちだけ知りたいんだ…
逃げないで。
あまり逃げられると、見込み無いんだと思い知らされる。
本当なら、「好き」とハッキリ言ってしまえば良いのかもしれない。
でも「好き」は愛情のあるとても大切な言葉だから、
だからちゃんとした時、君に告げようと思う。
振られるのが怖くて、今はまだ言えない。