爽やか王子と内気少女
「つまりは廃部の危機なんですよ…

活動は昼休みの放送と、行事での放送です。主に昼休み活動なんで放課後は話し合いの時以外自由参加です。

どうですか!?」



勢い良く説明されて、頷いてしまいそうになったが、グッと思い止まる。




「あの…朗読と放送って違うと思うんですが…
私のやってるのは本を読んでるだけですし、話す事には緊張もしますし」




「でも、人に声や思いを届けています。

新垣さんの朗読は耳に入りやすく、人を魅力にする力があると思います。

俺のクラスにも、新垣さんの朗読を楽しみにしたり、影響されて読書する人が増えたそうです。


それは新垣さんの才能なんですよ……もっと広げないと勿体ないです」





江角君の言葉に胸が熱くなった。


才能………


これが私の才能…?




 
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