ひと夏の経験

別れ








一輝がいなくなる日。



「じゃあまたね。元気でね」



とお母さんが一輝を見送る。



「うん、ありがとう」



と一輝は家を出て行った。



もしかしたら、会えるのは今日が最後かもしれないのに、まだ素直になれない。


目の前で見てしまった現実は変えられない。



もうどうしようもないのかな。








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