ロックロック★フィーバー
・急!!接!!近!!
(ヤッホー↑今日も練習中じゃん!!)
弾いているのは
昨日と同じ曲。
(あ、そうだ…携帯でパチリ★)
あたしは携帯を取り出して
写真を撮った。
ここで盗撮!!とか言う人は
もう少し世間を甘く見て
いいと思う。
まずあたしの学校自体
携帯は禁止されてるんだけど
―♪♪~♪~♪♪~♪
甘い、甘いメロディ。
きっと弾いてる人も
甘くて優しい人―――……
あたしは堤防の草っぱらに
腰かけて彼を、彼の音を
感じた。
「♪~♪♪♪」
また思わず
口ずさんだあたし。
だけど彼は気付いていないのか
そのままギターを
弾き始める。
「♪・♪~♪♪ー♪ー~♪♪」
『♪♪♪~♪~♪♪』
「♪♪♪~♪~♪♪」
あたしの声と
彼のギターの音が
重なる。
気持ちいい――――…
と、ギターの音が消えた。
気付いた時には
彼はあたしの方に
向かってきていて、
「え…や、ちょ…」
言葉になってない言葉を
はきながらも
逃げようとした時、
腕を捕まれた。
(ぁ……っ…)
駄目だ、逃げれない…
「ご…ごめんなさい!!勝手に…その…なんか…歌っ…「何言ってんの!?」
「へ?」
「俺…さっきからずっと聞いてたんだけどさ!!すっげー歌上手いじゃんっ!!!」
何…もしかしてあたし、
褒められてる!?
「中学生…だよな!?頼む!!バンドのメンバーに加わってくれ!!」
え…ぇぇぇぇぇえええ!!??