オレの相棒。
■憧れの人
■悠弥side
今から六年前。嶺北高校は甲子園初出場初優勝を達成した。
その時、ちょうど苓那さんに出会ったんだ。
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「君、野球好きなの?」
あたしの目の前でもの凄い球を投げていた人が突然、話し掛けてきた。
人見知りのあたしは思わず後退りし、その人を見上げる。
「そんなに怪しまなくても大丈夫だよ。あたしは苓那。君は?」
「…悠弥。」
「一緒にキャッチボールしない?楽しいよ、野球」
これが苓那さんとの初めての出会いだった。