二藍蝶

花飾り†浬

自宅謹慎中の俺は
時間を持て余していた。

退屈な時間・・・

西日が差す、机には
学校から帰って来た
弟、厘のランドセルが
置かれていた。

階段の下から
母が俺の名を呼ぶ
声が聞こえる。

「カイリ、カイリ」

「何?聞こえてる」

「リンと夕食の買い物
 に行って来るから
 留守番、お願い
 すぐに戻るわ

 カイリ、それから
 絶対に家から
 出ないこと
 
 分かった?」

「ああ、分かってる」

母親と弟が家を出て行く
姿を二階の窓から見ながら
俺は、携帯電話で話す。
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