空と海の真ん中で
君と出会って恋をした
「んで、初恋の彼には出逢えたわけ?」
「今の状況みたらわかるでしょ?」

あの彼の問いを聞いてから五年後
私は23歳になっていた。
質問を聞いたのは、私たちが高校三年生の卒業式の話だった。
彼とは同じクラスだったのだが、あまり話したことはなかった
しかし私は、彼の持つ優しい雰囲気に惹かれていた。

そんな彼に呼び出され、卒業式の後、図書室に向かった。
そこで見た彼の微笑み、言葉、一度だけ抱きしめられた時に感じた彼の体温
今だって鮮明に思い出せる。

「大体、何で抱きしめられた時に
その問いの意味がわかんないのよ
普通解るでしょ
あんたの名前とそいつの名前を知っているならなおさら」
「だって
普通クラスの人気者が
いたって普通な私を好きだなんて思うわけないでしょ」


最近オープンしたばかりの喫茶店の一角に私達は座っていた。
前に座る親友の言葉に私は、大きなため息をついて答える。
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