゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚

「雨の日の図書室」




今日は朝からずっとシトシトと雨が降り続いていた。



休み時間、騒がしい教室の窓際の席に座っている私はいつものように次の授業までの間、今読み進めている推理小説に目を落としていた。



前から気になっていた作家さんの最新作。今ちょうど怪しい事件が起きている真っ最中………………



―――――ガタン!



「…痛っ…。」



横から飛んできた数学の教科書…
見事に私の顔にクリーンヒット。


右頬にヒリヒリと痛みを感じ…落とした本を拾い上げる。



「うっわ、悪ぃ!」


「お前、里村さんに当てんなよバカ。」


「大丈夫?顔の骨折れたりしてない?」


「なははは!アホじゃね~お前!」



人に物ぶつけといて、面白げに私に謝ってくる男子達。



ムッとしたけど、言い返すのも面倒なことになると嫌だからそのままその男子に目線だけを寄せた。



「ひぃっ。…ハリガネが怒った。」



何て言ってまた友達らの元へ逃げていった男子。



好きに言ってれば?



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