キス魔なアイツ


「ちょっと、なっちゃん?」

なっちゃん様は、私の唇の事情を事細かく谷川くんに説明し出した。

恥ずかしいし、何度もなっちゃんを止めようとしたけれど、その度に私は谷川くんに遮られた。

結局、私はこの2人にかなわない。

「へぇ~。面白い話じゃん。犯人探そうぜ。ちなみにオレじゃないぜ。それとも今ここで試してみるか?」

急に色っぽい顔して私の耳元で囁く谷川くん。

「…いい。疑ってないから」

私の顔はきっと真っ赤だ。

なっちゃんと谷川くんは、そんな私を指差して笑ってる。

この2人、絶対楽しんでるよ!!

こうして、夏会+αの概要が決まったのだった。

ちなみに夏会自体は、高原の中にあるキャンプ場での日帰りバーベキュー。

悪魔の笑みを浮かべた、谷川くんセレクトだった。

谷川くんは敵に回すと恐い人かも…。

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