ハフピスライン
解放軍
「さて、何するか」
「いやいや、やることだらけだろ」

ガーディアクロスに着くとジークはとんでもないことを言い出す。
とりあえず馬をこのままには出来ないだろうし、やることはいっぱいあるだろう。

「分かってるって、声に出さなくても言いたいことはな」
「そ、そうか」
「飯だろ」
「違う!」

下らない冗談……本気か? 分からないけど何をするにも馬は邪魔だと分かってくれたのか馬を置きに行くことになった。

「そういえば、ジークってマジでアフランシールの隊長なのか。まさかな」
「そうだな」
「どっちのそうだなだよ」
「まぁ隊長なんだろうな」
「マジかよ。そしたらジークに頼めばアフランシールに入れるか」

いや、待てよ。確か戦いを見れ判断して隊長に報告してくれって話だったな。
それだとオレ、あんまり戦えてなかったな。むしろジークの邪魔をした。

「今日のが実力の全てじゃないんだ。もっと戦えるんだ」
「野生としもべは違うからな。あれで苦労してるようじゃ先はきついな」

やっぱ評価よくないか。ただでさえ魔力が低いって言われたんだ。実戦で結果を出せないと無理だったのに。そのチャンスがありながら失敗した。

けど! トリアイナが魔王軍にいる。しかもトロワポテゥ―にいる。このまま放っておくことなんか出来ない。元よりオレはトリアイナを探しに村を出たんだ。
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