ひめがたり~いばら姫に真紅の薔薇を~

├電脳オタクの眩暈

 玲Side
*************



"気狂(きちが)い"



そう言われた時――

僕の中から暖かいものが全て失せた。



消したくても消せない過去の棘。



――紫堂に呪いあれ。


――紫堂に、災いを!!!



僕は…母が息絶えたあの瞬間。



同じ血が流れていることに…酷く怯えたんだ。



――あははははは!!!



真紅色の中で散る…気狂いの姿。



まるで、僕の最期のように

思えてしまったんだ。



あの時から僕は――

恐れている。



僕の中に眠る…

気狂いの目覚めを――。


< 600 / 974 >

この作品をシェア

pagetop