4人の嵐
嵐一号

騒がしすぎです。




♪〜♪〜


『携帯ピカピカしてるよ』

「うぃ、メールだ」



家で寛ぎ中の友達の知らせで、携帯を開く。




「まずい……」


『どしたの、那子?』


「唯…嵐が来るから覚悟して」





私がそう言った直後、家の外からは騒がしい声と足音が聞こえてきた。






ドタドタドタッッ





『やっべ〜!!靴脱げるっっ』

『ちょ、永樹お前もっと真剣に走れよっ』

『これ、俺の真剣だし』

『顔が真剣に見えないんだよお前は』





4種が混じりに交じった足音。
騒がしい4種の声。
私は何事かと動じる事もなく、玄関に向かい、鍵を開けた。



すると…





『お邪魔しまぁすっっ!』



私がドアノブを捻ることなく、ドアは開け放たれ、嵐は飛び込んできた。





「騒がし過ぎです!もう9時ですよ?」




『ごめんごめん』


嵐4人は、謝りながら靴を脱ぎ、さも当たり前かのように私の部屋に向かう。




「って、今友達来てるんですけどっっ…て遅かった」



私が声をかけたときには既に遅くて、嵐1人の手は既に私の部屋のドアを開けていた。




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