君はガラスの靴を置いていく

└決戦の日





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『あーやっと終わったね。校長の話し長すぎ』




千花と約束してから数日が過ぎ、今日は1学期最後の日。蒸し暑い体育館での終業式がやっと終わり、みんな雑談しながら教室に戻っていく。


その後、担任が夏休みの注意事項を話して通知表が生徒達に配られた。



『宮澤、どうだった?』


まるが通知表を覗きこんできて、俺は隠さずそれを見せた。


『まぁ、こんなもんって感じ?別に成績悪くても進級さえ出来ればいいし』


多分、頭のいい奴が見たら悶絶するぐらいの通知表だけど俺にとってはただの紙切れでしかないし。



『だよね。俺ら進学する訳じゃないから内申とか関係ないし』


確かに俺も含めて、大学や専門希望の奴は居ない。進路の事なんて話さないけどほとんどが就職だろ。

内申点とか関係あるいい就職先とかじゃなく、近場で働ければいいやって感じ。


そう言えば千花は看護師になりたいって言ってたっけ。夢がある人は色々大変そうだよな。



『みーやっ。この後みんなでお昼食べに行くんだけど一緒に行かない?』


帰り際、明日香が5組のクラスに入ってきた。


明日香はあれから約束通り友達に戻り、以前と変わりなく俺に接してくる。




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