あのころ、グラフィティ
マコ グラフィティ
記憶喪失、一週間目-


僕の名前は永瀬マコ。

僕の親戚の人が、教えてくれた。



こう言ったらなんだけど、なんでこんな名前をつけたんだろう。『マコ』なんて女みたいな名前。


昔の僕はどう思っていたんだろう。




「マコくん、あの家!あの緑の小屋あるでしょ。あそこの右隣の家。少し古いけど...」

親戚のおばさん(お母さんの母親)が、指をさして言った。


「はい...」

「私、ちょっと寄るとこあるから、先行ってて。ちゃんと話してあるから大丈夫。...すぐ戻ってくるからね。」


僕は、その緑の小屋の隣の家に向かって歩き出した。




知らない町、
知らない風景、
知らない人、


なにか恐怖にも感じる。




でもここは、僕が幼いころ生まれ育った町らしい。


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