「この度はご愁傷さまでした…」


お葬式。


人為的に作られた黒の世界が
この葬式の会場である公民館に広がっている。


人々の心を端的に表した色


<黒>


が支配するこの空間の中心に1人の女性が
佇んでいる。


喪服に身を固め手には数珠を持った
その姿は

黒が支配するこの世界の
主であることを表していた。



女性は喪主。


葬式は夫のものだった。




喪主となるにはまだ若すぎる
その淡いブラウンの髪の毛が


たまらない違和感となって
公民館の中に広がっている。


自分の夫が死んだ悲しみを
心の奥底に追いやって


次々とやってくる弔問客に
憔悴した様子で頭を下げる女性。


心そこにあらずの姿が
さらにその場にいる者の涙を誘う。


その時
女性はある一人の男の影を
見つけた。

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