記憶 ―惑星の黙示録―


時々、

街の年頃の女の子たちが、
アランの元へちょっかいを出しに来ては、笑顔で幸せそうに去っていく。


「モテモテね?」

そう私が言ったら、


「――本当っ、どこがいいのかしらッ!」

と、この場にいないハルカちゃんの口真似をして見せた。

思わず笑ってしまったが、
モテる事は、否定する気はないらしい。


本当…
どこがいいのかしら。

確かに、顔立ちは良い。
甘いマスクに、
甘い声…

でも、
この軽い性格は…、
どうなのよ…。


私は、
好きになれない。



…軽い男には、うんざりだ。


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