幸せの条件
男女の友情
 父は、私が働き続けることだけは反対しなかった。

会社を変わることもなかった。

ただ外出することには良い顔はしなかった。

 「あら、今日はお弁当なの?」

私が自分のデスクでお弁当を食べていると悠が声を掛けてきた。

「・・・葉月と歩とは絶交したの。」

「大学の時の・・・友達だっけ?」

「うん。」

「なにがあったの?」

「私のこと嫌いに・・・嫌いだった・・・みたい。」

私は、笑う。

私の背中を悠がポンポンと叩く。

「元気だしなって!」

悠は、私が会社で初めてできた女友達だ。

「ありがとう。」

私は、にこっと笑った。

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