AVENTURE -君の名前を教えて-
私は目を疑った。


ちょっと…荷物なんにも持ってない。
てか、手ぶらってどういうことよ!


怪訝そうにな表情の私に向かって、アイツは少しだけ小走りで近寄ってくる。

「ごめん」

「…何が?」

アイツの呟いたその一言が、私には理解できなかった。
遅れてきてごめん。
きっと、そのごめんだって。

そう、思ったはずなのに。

それ以外の意味を含んでいるようで、私は不機嫌そうに聞き返していた。

『………』

少しの沈黙が二人を襲う。


…なによ、これ。
何なのよ。


意味の分からないこの状況に、私のイライラはますます募っていった。



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