AVENTURE -君の名前を教えて-
近づくアヤの顔。
私はそっと目をつむった。


何で…
私、こんな事…


今から何が起こるのか、分かっているのに。


私の唇に、柔らかい感触が重なる。
最初みたいな、強引でディープなものとは違って、とても優しいものだった。

「………」

唇が離れると同時に、アヤの腕は私の体をぎゅっと抱きしめていた。


こ、これ…
どういう状況よ…


恥ずかしいとか、緊張とか。
そんないろんな感情がごちゃ混ぜになって、頭が正常に働かない。


「今度は拒否しないんだな」

アヤに言われて、私は何も言えなかった。

「巻き込んで悪かった。けど、今俺が頼れるのはお前だけなんだよ」

言われて私は、アヤを見上げた。

「少しの間だけでいい。俺のモノになってくれ」

私は少しだけ頬を赤らめながら、小さく頷いた。


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