AVENTURE -君の名前を教えて-
2日目
サンサンと照りつける太陽に、私はふと目を醒ました。

「…あー、閉め忘れてた」

ポツリと呟きながら、窓の外を眺める。広がる雲の海に、明るく眩い光を放つ太陽に、ちょっぴりイライラした。

ふぅ、と息をつき、少しだけリクライニングされたシートにもたれかかると、チラリと隣の空いた座席に目がいった。


出発直前の出来事が、フラッシュバックする。


「…っ!」

思わずこぼれそうになる涙を、必死でぐっと歯を食いしばって堪える。



…まぁ、薄々は気づいてたけどさ。何もこのタイミングで言うことないよね。



本来ならアイツが座るはずだった座席。思い出すと余計に腹がたってきたので、また、窓の外に視線を戻した。
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