シャーペンと君とあたし




“きっとあたし達ってずっと
こんな感じなんだろーね。”


“美奈達、一生蒼に勝てないのぉ?”


“当たり前でしょ。”








そんな話をして3人で笑いあった後


目を閉じて考えるのは




…俊のこと。






美奈が開けた小さな窓から
ソッと風が舞い込んで

俊からもらった香水の匂いが

あたしを包み込む。




俊が近くにいるみたい…



─…その香りに抱かれるように
あたしはゆっくりと眠りに堕ちていった。


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