シャーペンと君とあたし



…うわぁ。なんか独特なオーラがあるよ、この人!



スッとした高い鼻

色素の薄い、柔らかそうな髪


…瞳の色まではよく見えないけど、多分、髪の毛と一緒だと思う

伸びる睫毛が顔に影を落としてるからか、余計、圧倒される



この人が、シャーペン忘れたんだよね…??




彼はよっぽど注意してないと気付かないくらいの小さなため息をつくと、



「……!!」



肩を下げて、顔を軽く歪ませるから、眉間にまでシワが寄っちゃってる。


そんな彼を見ていると、自然に口許が弛んでしまう













─…今思えば、


この時から既に、動き始めていたのかもしれない






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