バイバイ。
私達の別れは必然だったのかもしれない。
私達は、周りから羨ましがれるくらい仲が良かった。
いつも、私の隣には貴方がいてくれた。
いつも、私の心は温かくて幸せでいっぱいだった。


元々、同じ中学だった修二。
中学卒業と同時に私達は付き合い始めた。
ずっと仲が良かったから、友達の延長線で付き合ったみたいなものだった。
でも、私は修二のことは大好きだった。
3月31日で、3年目を迎える。

貴方の手。
貴方の癖。
貴方の夢。
貴方の…―

お互い知らないことはなかった。
お互い気持ちが分かり合っていた。

―でも

私達はお互い知りすぎてしまい、分かり合いすぎてしまった。
言葉にすることもなくなり、ただ黙って互いに認知しあう。
私達は本当に愛し合っていたのかを見失ってしまった。
互いに持つ不安を分かりあいながらも、私達は表にはださない。
言葉で認知しあうことを、私達はしなくなってしまった。
言葉で分かり合うことが…


恐かった。
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