俺のワケアリ彼女
ひとり Side・涼



先生に心配させたくなかった。




涼が先生を困らせたくなかった。




だから、涼は寂しくない振りをした。




校長先生に呼び出された日。




先生が校長先生に同意したこと。




仕方ない。




仕方ないけど嫌だけど、




涼にはその道しかなかった。




だから嫌も先生に言わなかった。




涼が言ったら先生が困るから。




我慢した。




本当は涙が出るくらい嫌。




ずっと先生といたい。




でもそんなの我が儘。




涼は従うしかない。




なのに、先生に「俺と離れるのが嬉しいわけ?」って言われた。




そんなのありえない。




涼はそんなこと思わない。




ショックだった。



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